2022年も早いもので、もう6月です。毎年毎月こんなことを言っているような気がしますが、皆さんいかがでしょうか。調子良くスタートしたかのような当ブログも気が付けば更新を怠ること数ヶ月。”無理なく楽しく更新”をモットーに掲げた結果でございます。何事も続けるには、ある程度のピシャッと感が大事なようです。
突然ですが最近深呼吸していますか?? 私は意識しない限りは浅く、しょぼい呼吸をしている気がします。味が薄いからと言って、お水やお湯のおいしさを忘れてしまいがちな如く、呼吸のことも忘れている方が多いのでは??
今回は、呼吸の専門家に怒られることに怯えつつ、"呼吸を楽しむ"時に聴きたい音楽を独断でピックアップ。
① n kramer & j foerster - tactile interactions (2CS)
呼吸云々以前に凄すぎるコンセプト・癒しの作品。”凄”と”癒”の共存。詳しくは商品ページを参照していただきたいのですが、ベルギー・ヘントを拠点に物質と音の境界を溶かすような作品を発信している<Objects & Sounds>からのリリース。2本組のうち1本はヴィブラフォンとシンセサイザーの心地よい永遠に止まらないでほしいほど安らかなサウンドが約20分。耳の中を適度に柔らかい綿のついたスティックで撫で回されているかの如き柔らかさ。良くも悪くも、癒しのサウンドにありがちな胡散臭さのようなものも皆無。ただただ心地よい。もう一本はフィールドレコーディングを活用した、アブストラクトながらも優しい物音系のサウンドが。さらにそれぞれのB面にはそれら二つを同時に再生したトラックを収録。何にも邪魔されることなく呼吸を楽しめるのでは、と思います。
② Gonçalo F. Cardoso - Impressões de Outra Ilha (Borneo) (LP)
辺境系のエクスペリメンタルを発信している<Discrepant>から、レーベルオーナーのGonçalo F. Cardosoがリリースした作品。札幌という小さいながらも一応は都会で生活しているとなかなか触れられない偏りに偏った最果ての音が収録されています。もう仕事なんてうんざり!!楽しいのはわかるけど飲み会なんてまっぴらごめん!!家にいさせて!!という時、あっという間に謎のバカンスへと誘うネイチャーサウンド。臨場感あふれる大自然のフィールドレコーディングに、伸びやかなシンセサイザーなどが合わさり、都会で疲れたあなたを解放◎ 両手を広げて寝転んで、部屋の温度と湿度を少し高めに、いつもの空気が少し美味しくなるかもしれません。
③ Olli Aarni - Loput (LP)
フィンランドのサウンドアーティストOlli Aarniのドローン作品。私は2022上半期・勝手にベストドローンとして愛聴しております一枚。壮絶すぎず、軽すぎず、怖すぎず、優しすぎず、心地よいスピード感と刺激の波によって、心の平静をサポート。ストレッチや深呼吸、その他集中のお供にうってつけのサウンドが広がります。大きくうねる川のような音の中を、細かい砂がシャラシャラと流れていくような、二重の構造(??)を耳からビンビンに感じ取れてしまう全身で浴びたい音。空間が一瞬にして大きな球体に取り込まれているかのような、そんな気分にもなれそうです◎
いつもの空気も少し美味しく、お布団も柔らかく感じそうです。