3月に入り春も近づき、シーズンも終わりに近づいてきてしまいました。スキー。
学校によっては体育の時間にスキーが組み込まれていたりと、道民にとっては何かと馴染み深いウィンタースポーツの一つ。大人になっても、友人と、カップルで、ファミリーで、など和やかに楽しむ方々の一方で、仕方なく連れてこられた、付き合いで、うまく滑れない、など望まないスキーヤーもたくさん存在しています。
そこで今回はそんな望まないスキーヤーたちへ"気の進まないスキーへ行く道中"に聞きたい音楽をピックアップ。
① Shapes/ Beyond Reflection (CS)
メキシコを拠点に、エクスペリメンタル・アンビエントなどをリリースする<Umor-Rex>からの一本。全編シンセサイザーの音色で構成された、クラウト的な無機質でミニマル、コズミックなサウンドがクールな作品。虚無であろう心にもしっかりと寄り添います。気は進まないが家を出発。1曲目"Benzin"、はじまり感、バトル感と合わせて、何かが着実に迫ってきている感じもぴったりです。5曲目の表題曲"Beyond Reflection"をはじめ、決してネガティブすぎず、かといって鼓舞しすぎるわけでもなく、淡々と迫り来るミッションに対して、そこそこ力強く応援してくれている感じの楽曲が並んだ作品。スキーに限らず気が進まない時は基本的に合いそうです。
② Reymour/ Leviosa (LP)
何処か気の抜けた雰囲気、ゆるさと優しさ、ひねくれ感が魅力的なポップアルバム。これも良い具合な背中の押し加減で気が進まないあなたをサポート。4曲目"Au Rythme de l'Ennui"ではキック以外は低音のないフワッとしたサウンドに、思わず数センチ浮いているような、スキーが嫌なのかなんなのかも忘れそうです。続く"Six Pouces"は「あの頃はなんでも楽しかったな、、、」と見事なまでにノスタルジー掻き立てるインストトラック。到着する頃には「まあいいか、、、」と一歩引いたところに心を構えていることと思います。天気が荒れて結局あまり滑れずに終わってしまいそうな雰囲気もあります。
③ Erik Wøllo/ Silver Beach (2LP)
ノルウェーのベテラン電子音楽家Erik Wølloによる1986年作。ちょっと時代を感じる古典的な雰囲気も帯びている、スペーシー且、現実的な電子音楽。1曲目"Four"から既に最高。嫌だなぁと鬱々していた自分は何処へやら、メキメキとスキーモードにイン!! 続く"Panorama"や"Mountain Train"でも雪山という大自然と、軽快に滑り降りる自分がオーバーラップした映像が脳内を駆け巡りイメトレもバッチリ。対照的に"Lakeside "や"The Wintergarden Ethereal"などコンコンと自然の厳しさを見せてくれる楽曲が収録されているのもバランスが良く、勘違いしておだちすぎる事なく、良い塩梅のテンションで1日を乗り切れそうです。
全然しっくりこなくても、新たな視点や何らかの機会、発見につながると幸いです。次回も2週間後くらいに更新予定(?)です。テーマやシチュエーションの意見がありましたらお気軽にお知らせください◎