〇〇な時の音楽 Vol.1

音楽、、、
さまざまな知識を蓄えつつ楽しむのも一つですが、当ブログでは、難しいことを考えず、なるべく気軽に直感的に音楽を楽しむことをテーマにご紹介。さまざまなご意見あるかと思いますが、私自身の完全な偏見による紹介でございます。あらかじめご了承くださいませ!!

さて、日々の生活は常に何かの連続、ということで何気ないあらゆるシチューションを想定した音楽を、作品本来の意図などとは関係なくご紹介。

記念すべき第一回は"いざ帰ろうと思ったら猛吹雪になった"時の音楽をピックアップ。

Broshuda/ Contemplative Figuration (LP)
Broshuda/ Contemplative Figurationのアートワーク


オハイオ州シンシナティの実験音楽レーベル<Soda Gong>から2020年9月にリリースされている作品。1曲目の"Kakigori"冒頭1分40秒ほどの穏やかな雰囲気を一変させるシャワーの如きノイズで幕開け。さっきまで晴れていたのに、、、という気持ちに。3曲目"Cypher"あたりでは吹雪にも少し慣れ、ビートを感じながら調子良く前進。5曲目"Leg"の少し物憂げなメロディにやられ、収まる気配のない吹雪に一旦絶望。休憩。7曲目"Pagoda (feat. Manta)"、やる気を取り戻しビートとともに再び歩き出す。という流れがちょうど良さそうな一枚。最後まで無事に家に辿り着ける保証は特になく、終始わかりやすいハッピームードは訪れませんが、過剰に希望も与えず、必要以上に不安も煽らないところがグッド。猛吹雪の帰り道にはピッタリとフィットしそうです◎

 
Fluence/ Fluence (LP)
Fluence/ Fluenceのアートワーク

フランス出身、アヴァン・トイポップ界の巨匠パスカル・コムラードのFluence名義での実質1stアルバムに当たる1975年作。サンフランシスコの再発レーベル<Superior Viaduct>のサブレーベル<États-Unis>から2020年にリイシュー。1曲目"A Few Reasons To Stay / A Few Reasons To Split"、万華鏡の如く煌びやかに鳴り続けるアルペジオが、ドリーミーにスペーシーに包まれ溶けていく様は、吹雪の中視界をうしなっているも同然の景色。のちのパスカル・コムラードの作風を感じる2曲目"Barcelona Tango"で束の間の休息。続く20分超えの大作"Schizo"で再び大雪原へ。吹雪、、、、愕然としながら歩いているときこえてくる、気持ちよく弾いているであろうエモーショナルなギター。段々と応援されている気持ちになり盛り上がってる間に到着。家に着いただけなのに達成感を覚えそう。

 

③ Cheryl E. Leonard/ Schism (CS)
Cheryl E. Leonard/ Schism


スロバキアを拠点にエッジな実験音楽をリリースする
<Mappa Editions>から。カリフォルニア拠点の作曲家でパフォーマー、自然の物体を楽器として使用するなど筋金入りの音の探求者でもあるサウンドアーティストCheryl E. Leonardのノイズ・ミュージックコンクレート作品。A面約20分に及ぶ表題曲"Schism"。視界の悪い吹雪の中、電波も無く完全に孤独なのではないか、と錯覚するようなノイズにしばらく包まれながら歩き続けるうち、夢か現か笛らしき音に、動物の声。程なくしてノイズの海に戻ったかと思えば森の中、、、一体どこへ辿り着いたのか。。ボトルにマイクを入れて録音したサウンドが楽しめるB面、終始こもり気味のノイズに包まれ、視界のない吹雪の中を歩くのは、もう出られない何かに閉じ込められたかのような気分を味わえそうです。後半海辺のようなフィールドレコーディングがきこえてくる頃には帰宅を諦めそうです。

 

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